The Outsiders(アウトサイダーズ) セル・ナンバー8 ?

レコード・コレクターズ誌の連載記事に Music Goes On という、
若手ミュージシャンの音楽的ルーツを検証するコーナーがあります。
毎月読ませてもらいながら、
今の若い世代は、国内外で半世紀以上にわたって作り上げられた音楽を、
俯瞰的に見渡して自由に素材としてチョイスできている事を、
羨ましく感じています。

そこで、初めて知ったのが、60年代オランダのガレージバンド

The Outsiders (アウトサイダーズ)

記事では、Blue Cheer (ブルー・チアー) と並んで取り上げられていたもので、
これは聞いておかねば… と、
早速、日本のオールデイズ・レコードの紙ジャケ盤を入手。

オランダでは、かなりメジャーなバンドだったようですが,
1967年の1stアルバムは、ガレージ系というより、
初期のR・ストーンズや、The Pretty Things (プリティ・シングス)に近いバンドでした。

ブルー・チアー的なインパクトを期待していたので、
すこしはぐらかされた様な気分…

ブルー・チアー(Blue Cheer)については、
『U.S.PUNK 前史③ ブルー・チアー – Blue Cheer』
で、紹介しています。

でも、一つ大きな収穫がこの曲

“Won’t You Listen”

石井聰亙監督の1982年作品『爆裂都市(バースト・シティ)』の劇中バンド、
ザ・ルースターズザ・ロッカーズのメンバーが合体した

バトル・ロッカーズ「セル・ナンバー8」元ネタじゃないですか!!

バトル・ロッカーズには、ザ・ルースターズ大江慎也、も参加していますが、
メインのボーカルはザ・ロッカーズ陣内孝則です。
現在の俳優のイメージとは違い、かなりアブナイ役柄です。

爆裂都市(バースト・シティ)』は、

これは暴動の映画ではない。映画の暴動である

というキャッチコピーのとおり、
“作品の7割は暴動シーン”とも言えるカルト・ムービー!!

戸井十月、町田町蔵(康)、ザ・スターリン、泉谷しげる、
上田馬之助、麿赤児、平口広美、篠原勝之、南伸坊
 …
キャストなかなかトンデモナイものです。

「セル・ナンバー8」は、元ネタを超えるインパクトです!!

こんなカバーも見つけました。
第8病棟というめんたいロックのカバーバンド
ボーカルとギターの女性・Mah(マー)さんは、女優の小川眞由美の娘さん
やたら音数の多いベースがすごい!

今回は、The Outsiders (アウトサイダーズ)より、
バトル・ロッカーズの「セル・ナンバー8」の話になってしまいました…

初期のR・ストーンズや、プリティ・シングス等の、
(今回のアウトサイダーズも…)

ブリティッシュ・ビート・バンド。

サーフ・バンドから、サマー・オブ・ラヴの時代を経て、
サイケデリックアシッドマーシャル・アンプの爆音の壁
といった要素を取り込んだ、

アメリカのムチャクチャなローカルバンド

どちらも、60年代のチープな録音環境から生み出されたことで、
一口に、ガレージ系と言われてしまっていますが、
個人的には、後者の方に “ROCKの初期衝動”
とも言えるインパクトを感じてしまいます

…というわけで次項
『60年代U.S.爆音バンド』は、そのあたりを…

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