永遠の桃源郷・九鬼谷温泉 – 『まんだら屋の良太』の10年 ( 其の五・1983年 )
1983年 掲載作品
第177話~第218話 全42話 (10月から11月に2か月間休載)
単行本(マンサンコミックス)の第19巻の8話目から第24巻の4話目まで。
1979年発表の作品30話は、『まんだら屋の良太』の10年 ( 其の一・1979年 )
1980年発表の作品50話は、『まんだら屋の良太』の10年 ( 其の二・1980年 )
1981年発表の作品48話は、『まんだら屋の良太』の10年 ( 其の三・1981年 )
1982年発表の作品48話は、『まんだら屋の良太』の10年 ( 其の四・1982年 )
今回も、下の様なフォーマットで各話を紹介する。
第〇〇話 『各話・タイトル』
週刊漫画サンデー 1981年 〇月 〇日号掲載
マンサンコミックス〇巻 第〇話 ( 筑摩コミック文庫〇巻 第〇話 )
扉絵左枠のオリジナル・キャチコピー
● 初登場 (或いは主要) 登場人物 – 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
● 初登場 (或いは主要) 登場人物 – 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
〇〇〇〇〇〇 ーー(コメント)ーー 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇。
第177話 『桃色教室』
週刊漫画サンデー 1983年 1月 4日号掲載
マンサンコミックス 19巻 第8話

月子をひそかに恋するクリスチャンの青年。思い切ってクリスマスパーティーに月子を誘ったが……
● なつみ – 渡辺と南先生の二股をかける淫乱女子高生。
● 津田聖史 – 良太や月子の同級生。陰気なクリスチャン。
● 渡辺 – なつみの交際相手の一人。
● 南先生 – 小倉城南高校の科学教師。
懺悔しながら背徳行為を繰り返す津田は、月子に歪んだ思いを寄せる。一方良太と翼は、奈津美と南先生の修羅場に出くわす。
新年号に掲載された作品ながら発売日が前年の年末ということで、クリスマス時期のエピソードが描かれている。
第178話 『不動の安さん』
週刊漫画サンデー 1983年 1月11/18日号掲載
マンサンコミックス 19巻 第9話

暴力だけを信じヤクザにあこがれる青年。困った担任の先生がお役者晴司にあずけて…
● 昭治 – “理由なき反抗につっぱしる” 青年。
小学校時代の恩師から昭治を預かった晴司に、 昭治の教育係を任された不動の安。年の瀬の香具師としての仕事を通じて安を尊敬し始めた昭治。そんな中、天狗屋が熊田不動産の社長から依頼された債権回収の相手は、鬼頭組と繋がりのある遠賀セメントの社長。安はあえてヤクザの闇の部分を 昭治に見せつける。
大晦日、年を跨ぐ前10分間の安の立ち回りは、昭治のヤクザへの憧れを打ち砕くには十分すぎた…
第168話『女良太』(1982年11月 2日号)で初登場した不動の安が主役のエピソード。なぜか、単行本では扉絵が別の(安を描いた)ものに差し替えられている。
第179話 『桃太郎』
週刊漫画サンデー 1983年 1月25日号掲載
マンサンコミックス 20巻 第1話

ちょっとひねくれた中学生、桃太郎。人気者の金太郎をねたみ、鬼退治ならぬ金太郎退治をやろうと…
● 桃太郎 – 日ノ本正義の腹違いの弟。
金太郎を訪ねて九鬼谷へやってきた総子を人質に取った、桃太郎と家来(犬、サル、キジ)達。面の選択を間違えてホッペでバレバレの鬼(オニ)太郎も加勢して…
金太郎と総子の思いを察して直美はあえて憎まれ役を演じる。
金太郎のライバル桃太郎が初登場。
第180話 『道』
週刊漫画サンデー 1983年 2月 1日号掲載
マンサンコミックス 20巻 第2話

九鬼谷に縦断道路が通る!? 名づけて “スーパー林道”。推進派、反対派にわかれて温泉町は大騒ぎ!!
● 北村大造 – 仲良会と繋がりのある林道計画推進派の代議士。
九鬼谷のど真ん中を縦断するスーパー林道計画。代議士の北村に踊らされ、高額のパーティー券を押し付けられたクマゴロー。20枚のパーティー券を引き受けた天狗屋御一統もパーティー会場に乱入?
今回も “テッペン馬鹿” のクマゴロー…
第181話 『日ノ本正義』
週刊漫画サンデー 1983年 2月 8日号掲載
マンサンコミックス 20巻 第3話

正義の味方、日ノ本先生が学校を辞める!? 月子、久美子は大あわて、懸命に慰留するが……
● 康子 – 日ノ本の恩師の娘。
● 芳治 – 奥の湯“芳治館” の主。
● 秋子、冬子 – 芳治の孫姉妹。
恩師である予備校 “優秀学館” のオーナーから、九鬼谷支店長の座と、娘・康子との結婚を持ちかけられた日ノ本正義。“優秀学館” が九鬼谷支店として買収しようとしているのは、九鬼谷奥の湯 “芳治館”。
久美子と月子は “下半身ぬきはしばらくお休み” でタッグを組み…
第26話『奥の湯姉妹』(1979年11月27日号)で登場した “芳治館” の芳治、秋子、冬子が久々に再登場。
第182話 『妻よ母よ』
週刊漫画サンデー 1983年 2月15日号掲載
マンサンコミックス 20巻 第4話

失業し妻に逃げられた正真正銘のダメ男。男は妻を探し、子は母を求め、九鬼谷へやってきたが……
● 馬場圭子 – 元板前の夫と子供二人を捨てて九鬼谷で大助と暮らす女。
● 父、昌平、伸子 – 別れた妻圭子を訪ねて九鬼谷へやってきた親子。
● ルミ子 – 観光案内所職員。
● 池田大助 – 漬物屋 “池田弥平商会” の長男。
二人の子どもを伴って東京から妻を訪ねて九鬼谷へやってきた男。観光案内所のルミ子と良太の好意でまんだら屋に宿泊することに… 子供たちを捨てて大助と暮らす圭子だったが…
第140話『窓』(1982年 3月30日号)で観光案内所に職を得たルミ子が再登場。
第183話 『独り』
週刊漫画サンデー 1983年 2月22日号掲載
マンサンコミックス 20巻 第5話

ブッソウな世の中。九鬼谷にも通り魔が出現。朝早く、突然なぐられた最初の犠牲者が月子で……
● 賢三 – 九鬼谷青年団のナンバー・ツー。
● 伊東杏子 – 旅館伊東屋の娘。
● 裕子 – 賢三の妹。
早朝の補習授業に向かう月子が暴漢に襲われた。その後も続く女性への暴行事件。
そのすべては、妹の裕子から婚約者を奪うために、輪姦を仕掛けた杏子への報復の為の賢三のリハーサル!? そして、その真相を知っていたのは、青年団長の正治。
良太 : 「九鬼谷にプライバシーはないん」
第184話 『熱い夜』
週刊漫画サンデー 1983年 3月 1日号掲載
マンサンコミックス 20巻 第6話

あのかっわいい白鳥翼ちゃんが良太に恋を……!? 病身の月子、嫉妬の中で過ごす熱い夜―
前回の暴行事件以来、男性恐怖症で寝込んだ月子。一方ネズミ(根津実)恐怖症で “パパにだってなぐられたことない” の翼。良太に説教されゲンコツを食らったことで、少しずつ良太に惹かれていく。微妙な三角関係に戸惑う良太は、砕けた二つのバレンタインデーの “苦いチョコ” を見つめる…
後に “はみだしママ” として九鬼谷化していく翼ママが初登場。
第185話 『貧乏出身』
週刊漫画サンデー 1983年 3月 8日号掲載
マンサンコミックス 20巻 第7話

オレ、武。オレ、貧乏出身。趣味、女。なにがなんでも金をためようと決心したので、ヨロシク!
● 大和武(やまとたける) – 坂本土建の作業員。
● 坂本社長 – 坂本土建社長。武の雇い主。
● 木下 – 木下工務店の次男坊。
● 清美 – 坂本土建の事務員。
坂本土建の下請けとして独立を目論む “貧乏出身” の土木作業員大和武。坂本社長の妻との浮気現場を押さえ、木下に独立のための便宜を図らせる。さらには、坂本社長と清美の浮気現場にも… それぞれの弱みを握った武は、なんとか独立にこぎつけるが…
明らかに北野武をモデルとした思われる大和武が初登場。今後も数々のエビソードに登場することになる。
第186話 『三角』
週刊漫画サンデー 1983年 3月15日号掲載
マンサンコミックス 20巻 第8話

月子、翼、良太の三角関係。とりあえずは良太クン、かわいい娘たちの間で浮かれておりますが……
文芸部の会合が夕月荘で行われた。良太に本気になってしまった翼は会合には出ず、久美子の誘いも断り夜の九鬼谷を一人徘徊する。結局行きついたのは、風呂で一升酒を食らってつぶれた良太の部屋。 良太に迫る翼だったが、年頃の娘としては致命的な失態を…
良太 : 「男に迫るんは、もちいと色気がでてからにしたほうがええんやない」
良太と、月子と翼の微妙な三角関係はこの後も継続…
第187話 『雪』
週刊漫画サンデー 1983年 3月22日号掲載
マンサンコミックス 20巻 第9話

まんだら屋をやめ、ひとり立ちを決意した正剛。そこへ、昔の悪い仲間が助けを求めてやってきて…
● 佐川満 – 恵比寿興行の社長を銃撃した犯人。
まんだら屋を退職し、ゆかりと共に射的屋を開業しようとする正剛。仲良会に追われ九鬼谷に逃げ込んだ佐川を射的屋に匿う、かつての刑務所仲間の正剛。佐川と仲良会の刺客の攻防を制したのはハッパ目署長とお役者晴司。
正剛とゆかりの独立計画はしばらく延期…
第188話 『最後の場所』
週刊漫画サンデー 1983年 3月29日号掲載
マンサンコミックス 21巻 第1話
家庭で、職場で、自分の居場所がなくなった老人たちが集まる一軒の飲み屋があった。が、……
● 太田凡子 – 飲み屋 “凡子” の女将。
● 三笠屋社長 – “凡子” の跡地に隠居家を建てて引退を考える。
● 太田誠 – 凡子の夫。“凡子” の立退料を相棒に持ち逃げされる。
春助の娘の芳江と縒りを戻したキヨシ。娘夫婦と同居する春助は、恩師の藤村先生に誘われ居場所を無くした老人達の “最後の場所” ・飲み屋 “凡子(なみこ)” に通い始めるが… 三笠屋の別館建設のために立ち退きを求められる “凡子”。ようやく見つけた自分達の居場所を守ろうと “凡子” に立てこもる老人達。
息子に隠居家への思いを踏みにじられた三笠屋社長も、思い出の場所である “凡子” の籠城仲間に…
第189話 『春風』
週刊漫画サンデー 1983年 4月 5日号掲載
マンサンコミックス 21巻 第2話
あたたかい風が吹いてくる。春風にさそわれて、直美は東京をめざす。女ひとり、九鬼谷を後に……
● 山田 – テレビ新宿課長。
春、季節の変わり目に… 九鬼谷を出ることを思い悩む直美は、英一との打ち合わせで九鬼谷を訪れていた山田にスカウトの話を持ち掛けられる。直美の酔いを醒ますために、良太達はあえて…
ゲンの忠告も直美の耳には優等生的な言葉に響く…
直美に対するゲンの押しの弱さは相変わらず。 この二人の関係が大きく進展するのは、この後の第202話『雨の音』(1983年 7月12日号)を待つことになる…
第190話 『裸舞(ラブ)』
週刊漫画サンデー 1983年 4月12日号掲載
マンサンコミックス 21巻 第3話
親のいない姉弟。弟おもいの姉は、弟を学校へいかせてやろうとするが、弟が不祥事を起こし……
● 景子 – 夕月荘の仲居。
● 和彦 – 圭子の弟。
● 西尾 – 黒原中学の数学教諭。
日ノ本正義の友人で中学教諭の西尾が思いを寄せる景子は、京都大学に合格した弟・和彦の生活を女手一つで支える夕月荘の仲居。和彦が起こした交通事故の示談金160万円を工面する為に、景子は踊り子デビュー!?
西尾の恋は儚く終わり… 一方、弟の和彦も…
景子のデビューは “パール座” ? なぜか “湯の町ヌード劇場” のローズ姐さんの姿が…
第191話 『おぼろ月夜』
週刊漫画サンデー 1983年 4月19日号掲載
マンサンコミックス 21巻 第4話

きょうは月子のマンスリー・ディ。翼ちゃんが良太の家にきてるときいて、イライラ、イライラ……
● タヌキオヤジ(四畳半狸) – 幽鬼ヶ原の狸。
● カッパのリョウタ、ツキコ、ツバサ、クミコ etc – パラレルワールドのカッパ達。
桜祭りの夜。マンスリー・ディの月子が迷い込んだのは、狸やカッパが暮らす幽鬼ヶ原のパラレルワールド?? こちらの世界では、カッパのリョウタとカッパのツバサの祝言が…!?
満開の夜桜の下で、異世界へ迷い込むまでのツキコが目にする現実世界での登場人物は、すべて後姿やシルエットや、能面を付けた状態等、幻の様に描かれている。
幽鬼ヶ原パラレルワールのタヌキオヤジ(四畳半狸) 、カッパのリョウタ、カッパのツキコ、カッパのツバサ、カッパのクミコ達が初登場。
第192話 『お役者の首』
週刊漫画サンデー 1983年 4月26日号掲載
マンサンコミックス 21巻 第5話
お役者晴司の息子が九鬼谷にやってきた。晴司は父親としていいところをみせようとするが……
● 剣之助 – お役者晴司と別れた妻・絵美子の息子。
● 虎美 – 大滝と絶縁状態の組の舎弟。
● 座等かわず – 香港から帰国した刺客。
剣道部の合宿で毎年九鬼谷の湯の山荘を訪れていたお役者晴司の息子・剣之助は、“やくざ者” の父・晴司を遠目に見続けていた。絶縁状態の二つの組の手打ちを段取る天狗屋だったが…
座等かわずとの対決で、(毎度の事ながら)自分の血で失神しかけた晴司を救ったのは、剣之介の “おとうさん” の一言!
健之助の母は、第108話『度胸千両』(1981年 7月28日号)で登場した晴司の元妻・絵美子。
第193話 『春眠』
週刊漫画サンデー 1983年 5月 3日号掲載
マンサンコミックス 21巻 第6話

エリート街道まっしぐらで生きてきた女流作家が、毎日寝てばかりの怠けもの、太郎とであい……。
● 五月若葉 – フリーの随筆家。
● 寝太郎(山田太郎) – 元南北デパートの企画部長。
自身のエッセイ「日本男地図」の取材で九鬼谷を訪れた若葉は、寝太郎(山田太郎)に興味を持つ。 “天才策士” の地位を捨て、九鬼谷で寝て暮らす寝太郎と若葉は…
良太 : 「オパサ~ン取材対象はことごとく肌でたしかめるんやね」
第194話 『温泉饅頭』
週刊漫画サンデー 1983年 5月10日号掲載
マンサンコミックス 21巻 第7話
すけべ同志、お似合いのカップル、久美子と鉄男だが、最近、微妙に関係がこじれはじめて……
● 志賀 – 饅頭屋 “貴多本” の従業員。
● 久美子のママ – “貴多本” の支配人。
● 久美子のパパ – “貴多本” のオーナー。
テツとの仲がこじれた久美子は、実家の饅頭屋 “貴多本” のヒット商品「九鬼谷の誌」「おもいで」を開発した志賀に惹かれる。テツは久美子とよりを戻そうと “貴多本” のアルバイトとして九鬼谷へ。娘・久美子と同様に志賀に好意を寄せる久美子のママは、弱みを握ったパパを追い出す。
結局は、親娘揃って元の鞘に収まるが… 月子はいつもながらにカマトトぶりを発揮!
月子 : 「話が抽象的で全然わからんね」
第195話 『緑へ』
週刊漫画サンデー 1983年 5月17/24日号掲載
マンサンコミックス 21巻 第8話
月子のいとこの緑ちゃんが九鬼谷村へやってきた。両親は離婚するのしないので大さわぎ……。
● 秋川緑 – 月子の従妹。12歳の中学生。
● 緑の父 – 松之助の弟。北九州農大の教授。
両親の離婚問題を抱えて夕月荘へやって来た緑。大人への芽生えを迎える多感な時期の少女を、九鬼谷の流儀で受け入れていく良太や月子、久美子達。
今後も九鬼谷で月子達と暮らすことになる中学生の秋川緑が初登場。
第196話 『湯の町芸者』
週刊漫画サンデー 1983年 5月31日号掲載
マンサンコミックス 21巻 第9話百合奴とケンカして九鬼谷をとびだし東京へきた直美。補導され、英一のところへころがりこむが……
家出した直美は、新宿で補導されTV新宿の熊田を頼って英一の元へ。一週間もの間、直美と過ごす夫・英一に気をもむ百合奴。そんな中、英一が脚本を担当する「湯の町芸者」が作品賞を受賞し、受賞記念パーティーへの出席のため上京する百合奴と良太達…
多少強引ではあるが… 夫婦喧嘩を “ひきわけー” に収める良太。
良太 : 「3流ライターの野島栄一を、ささえたり、ねじふせたりしながら、1.5流ライターぐらいに押し上げた奥様から、花束の贈呈であります。適当に拍手~」
第197話 『ブタ女房』
週刊漫画サンデー 1983年 6月 7日号掲載
マンサンコミックス 22巻 第1話
東京からお持ちかえりの夫婦ゲンカ。直美を間に百合奴と英一、おたがい意地のはりあいで……
● 千鶴 – 温泉会館事務長29歳。
● 経歴詐称男 – 活動家を気取る全共闘世代の亭主関白男。
受賞パーティーを終え、直美を連れて九鬼谷に戻った英一と百合奴。温泉会館事務長の才女・千鶴の結婚話は、英一の受賞以上にインパクトが… “ブタ女房” 扱いされながらも、亭主関白な強い男に惹かれる千鶴。芸者を辞め主婦業に専念しようとする “ブタ女房” 百合奴…
九鬼谷通信での “野島栄一” 特集の予定は急遽 “ブタ女房” 特集に変更!?
第198話 『故郷』
週刊漫画サンデー 1983年 6月14日号掲載
マンサンコミックス 22巻 第2話
覚醒剤、大麻で芸能界を追われた九鬼谷出身の元スター。5年ぶりにふるさとへ舞い戻ってきたが…
● 大川洋一(小倉健) – 大川呉服店の長男。麻薬で芸能界を追放された。
● 大川佳乃 – 洋一の妹。兄の留守に大川呉服店を切り盛りする。
● 吉沢加奈子 – 洋一の昔の彼女。
薬で芸能界を追われ、5年ぶりに故郷の九鬼谷へ戻った小倉健こと大川洋一は夕月荘へ宿をとり、実家の大川呉服店の両親と妹佳乃の元にも戻らず、昔の恋人加奈子にも… 歓迎されない洋一を唯一受け入れようとする源泉館の金之助の提案も拒絶する。
洋一の “斜にかまえた” 心を見透かす月子の一言…「さみしい人ですね…」
月子の撒く “いちばんうまい” 故郷の水は霧となり、故郷(過去)と決別できない洋一の姿を霞ませる。
第71話『笑われる男』(1980年10月28日号)で登場した金之助と美子が再登場。
第199話 『紫陽花』
週刊漫画サンデー 1983年 6月21日号掲載
マンサンコミックス 22巻 第3話
紫陽花の花の色のようにクルクル変わる女ごころに、良太と光はふりまわされて右往左往……。
● 雅代 – まんだら屋の新人仲居。
● 大助 – 大和武の同僚。坂本土建の作業員。
ジトジトとした梅雨時。天気で色を変える紫陽花の様に “性格のはっきりせん” 月子。東京から流れて来た訳有りの新人仲居、アジサイ女・雅代に振り回される良太をはじめとする九鬼谷のアジサイ男達。
“一輪の花” の様に実直な大助に惹かれた雅代は、何故か “鬼” という存在に怯え続ける…
第200話 『峠』
週刊漫画サンデー 1983年 6月28日号掲載
マンサンコミックス 22巻 第4話
まんだら屋の新しい仲居はどうやら大助が射止めたかんじ。ところが雅代は過去にひどい男と……
● 鬼塚俊夫 – 雅代の過去の男。前科18犯の凶悪犯。
大助と籍を入れることになった雅代は、過去の男・鬼塚に怯え続ける。一方、長野県諏訪市から雅代を追って、殺人を繰り返しながら九鬼谷を目指す鬼塚。
雅代に “ここで死んでもいい” と思わせた国見峠で、鬼塚と偶然出くわしてしまった大助! 邪悪な “鬼” を九鬼谷の入り口・国見峠で撃退したのは、雅代と大助の門出を祝福する “九鬼谷の九匹の鬼” 達のなせる業か?
第201話 『泉』
週刊漫画サンデー 1983年 7月 5日号掲載
マンサンコミックス 22巻 第5話「ファイト!!」のかけ声とともにやってきた元気いっぱいの泉さん。まんだら屋の仲居になるのです。
● 紫野田泉 – まんだら屋の新人仲居。
● 江川 – 土砂崩れで家を失い自殺を図るまんだら屋の客。
ヨネの友人の紹介でまんだら屋にやってきた元小学校教諭の泉は、その名の通り、すべてを包み込む温泉の様な豪放磊落な女性。あの良太や久美子でさえも、泉の前では素直になってしまう。スランプに甘える作家先生を説教し、ゆかりを人質に取って部屋に立てこもる江川にも、太っ腹で向かい合う。
闘病中の夫の死を告げられな泉が、最後に江川に笑顔で投げかけた言葉は…
「お客さん、しっかり生きないけんよ」
この言葉は、同時に泉さん自身へのエールでもある… ファーイト!!
今後も重要な脇役として活躍する事になる、豪快キャラ泉さんが初登場!!
第202話 『雨の音』
週刊漫画サンデー 1983年 7月12日号掲載
マンサンコミックス 22巻 第6話直美は雨が好き。ジトジト、ベチョベチョの梅雨の季節に欲情し、直美はまたひとつ恋をする……
直美の愛人契約に気をもむゲンも、自分の気持ちに正直になれない直美も、お互いに梅雨の雨の様にジトジト… 契約金を小倉銀行のKに返し、直美との関係を反故にさせたゲンと月子。降りしきる雨の中、直美に対して初めて強い態度に出るゲン。地面をたたく梅雨の雨の音が、何故か力強く二人の耳元で響く…
ゲン : 「直美 あの…… その……」
直美 : 「オレの女になれ?」
ゲン : 「うん それ」
ゲンと直美の関係はようやく進展を見せる。
第203話 『牝』
週刊漫画サンデー 1983年 7月19日号掲載
マンサンコミックス 22巻 第7話人切りのお兄さんといっしょに天狗屋一家に入りこんだ美しい女。なにやらウラがありそう……
● 片倉健 – 天狗屋の舎弟。モデルは高倉健?
● 鶴岡浅五郎 – 人斬り浅五郎。モデルは鶴田浩二?
● 知世 – 河内の犬神に囲われていた女。
● 緋桜のお万(矢田部万子) – モデルは藤純子?
● 極悪のお富 – 河内の犬神一家総長。鬼頭の兄弟分。
片倉健を頼って天狗屋に匿われた人斬り浅五郎こと鶴岡浅五郎。鶴岡が連れ込んだのは、河内の犬神に囲われていた女・知世。仲良会ナンバー2の鬼頭の兄弟分で、犬神一家総長・極悪のお富も知世を追って九鬼谷へ…
犬神と鶴岡を匿う天狗屋の抗争を仕込んだのは、実は鬼頭。それを裏で手助けしていたのは…
第145話『番外地』(1982年 5月 4日号)で、天狗屋の舎弟となった片倉健が再登場。
第204話 『蛍』
週刊漫画サンデー 1983年 7月26日号掲載
マンサンコミックス 22巻 第8話
螢の季節。螢研究家の青年と螢という名の娘が恋におちた。ところが娘に親のきめた婚約者がいて…
● 蛍 – 神喜水源の娘。
● 大川澄夫 – ホタル研究家。
● 達男 – 湯中観光の若社長。蛍の婚約者。
2年前に破産した神喜水源の娘・蛍と、湯中観光の息子・達男との政略結婚の話が進む中… 蛍は自らの現実からの逃避の様に、澄夫との逢引きを続ける。
達男を拒んで自ら滝に身を投げる蛍。夜の闇の中で光る本物の蛍を掴もうとする傷ついた澄夫も…
第205話 『隣人』
週刊漫画サンデー 1983年 8月 2日号掲載
マンサンコミックス 22巻 第9話川原沿いに住む2組の夫婦。かたや亭主関白、かたや女房が夫をシリにひく、対照的な家庭で……。
● 凡野一男 – 鈴やホテル勤務の亭主関白夫。36歳
● 凡野さくら – 一男の病弱な妻。30歳。
● 平野万年 – 妻の尻に敷かれる無職の夫。40歳。
● 平野芳子 – 居酒屋染太郎勤務。42歳。
九鬼谷温泉入り口から少し下流の川原に住む二組の夫婦。大雨の度に被害に遭いながらも、“しぶとくへばりついて” 生きていく…
今後も度々登場する事になる、凡野一男・さくらと平野万年・芳子の二組の夫婦が初登場。
第206話 『センチメンタル・ジャーニー』
週刊漫画サンデー 1983年 8月 9日号掲載
マンサンコミックス 23巻 第1話九鬼谷にアメリカ風のなかなか素敵なお店ができた。その名も、センチメンタル・ジャーニーで…
● 倉さん – バー “センチメンタル・ジャーニー” のマスター。
● 枝理 – まんだら屋に泊まる一人旅の女子大生。
仕事も家庭も捨てて流れ着いた九鬼谷で、ようやく自分の店を開店させながらも、自身の肺癌を疑いすてばちになる倉さん。大学を退学し故郷の熊本へ戻る途中の傷心の枝理。
そんな二人の感傷旅行(センチメンタル・ジャーニー)は…
第207話 『誘惑』
週刊漫画サンデー 1983年 8月16日号掲載
マンサンコミックス 23巻 第2話

いよいよ夏。暑さに誘われ九鬼谷の3人娘たちは、プールへ。良太も女に誘われプールへ―。
● 桃谷 – 緑の中学の先輩。
● 渡辺直樹 – 緑の同級生。
海水浴に出かける前に、プールで水着を試す月子、久美子、直美の九鬼谷三人娘。月子が気になる良太に誘われて、プールにやってきた緑が出会ったのは、以前通っていた中学の先輩・桃谷と、今の中学の同級生・直樹。
桃谷も直樹も、それぞれ闇を抱えて…
第208話 『月のない夜』
週刊漫画サンデー 1983年 8月23日号掲載
マンサンコミックス 23巻 第3話水着も買って、プールにもいって、3人娘はいよいよ楽しく海へ! 残る良太は夏になに想う……?
月子達九鬼谷三人娘は海水浴、ヒカルはクラブの合宿、ゲンは東北旅行、テツも浮気中(?)。“月のない夜” の九鬼谷に、一人残った良太のもとにやってきた翼は、まんだら屋に泊まることに…
結局、月子達も、良太と翼も… 特に何事もなく一夜を終える…
第212話『九鬼谷権左エ門』(1983年 9月20日号)で再登場する権左ェ門が、ここで初登場。
第209話 『熱泉』
週刊漫画サンデー 1983年 8月30日号掲載
マンサンコミックス 23巻 第4話温泉街からふたつさがったところにある元分教場のホテル。大学生たちが集まり経営をはじめるが…
● 姫子 – 松之助の姪。分教所ホテルのリーダー。
● 松野 – 姫子の恋人。ホテルに就職が決まっている。
● 山岡 – 分教所ホテルの共同経営者の一人。
旧・分教所の校舎を再利用し学生達が共同経営する “分教所ホテル”。旅館組合の共同出資の申し出も断り経営を続けるが… 結局、グループは分裂。松野にも裏切られ、借金を一人で請け負おうとする姫子。
そこに乗り出したのが、経営コンサルタント・大山田良之介??
第210話 『分教所』
週刊漫画サンデー 1983年 9月 6日号掲載
マンサンコミックス 23巻 第5話
分教場ホテルにひとりの老人がたどり着いた。彼は昔、そこで教師をやっていたのだった……。
● 岩田孝一 – かつての分教所の教諭で、ヨネとサキの恩師。
● サキ – 孝一の娘。ヨネの同級生。
経営コンサルタント(?)大山田良之介(良太)の提案した企画「ただいま授業中」。小学校時代にタイムスリップする様なその企画は老人達の団体を呼び込み、分教所ホテルの運営にも明るい兆しが… そこにたどり着いた一人の老人岩田孝一。彼は戦時下の分教所教諭としての自身の記憶の中で生きていた…
施設へ連れ戻そうとする娘のサキに対して姫子は… 若かりし頃の記憶の中での、34歳の現役分教所教諭・岩田孝一として、分教所ホテルに残ってもらうことを提案する。
残された時間を、自らが最も情熱的だった時の中だけで生きるボケ老人さえも、良太をはじめとする九鬼谷の風土は、おおらかに自然に受け入れていく…
第211話 『マンマロ月夜』
週刊漫画サンデー 1983年 9月13日号掲載
マンサンコミックス 23巻 第6話盛りはすぎたとはいえまだまだ暑い。むわ~となまあたたかい風にふかれて月子はいつしか夢の中…。
● 小別当 – タヌキオヤジの秘書。
● 百合ガッパ姐さん – パラレルワールドの百合奴姐さん。
イギリス海岸の名を持つ入り江で宮沢賢治の世界に浸る月子のもとに、“どっどど どどうど どどうど どどう” という「風の又三郎」の書き出しの風の音と共に届いたのは、タヌキオヤジ(四畳半狸)からの一枚のハガキ。
うるうる盛り上がった山、月夜の電信柱、白いキノコ… 「どんぐりと山猫」の世界をさ迷う月子を出迎えたのは、小別当 (山ねこさまの馬車別当?)。月子が招かれたのは、第191話『おぼろ月夜』(1983年 4月19日号)で登場した幽鬼ヶ原のパラレルワールド。
カッパのツキコとの不倫で、僅か3カ月で行き詰ったカッパのリョウタとカッパのツバサの新婚生活。カッパのリョウタの裁判で、被告人として浮かび上がった “人間の” 月子。タヌキオヤジのおカブを奪って仲裁に入ったのは… 百合ガッパ姐さん!
パラレルワールドから現実世界へ月子を送り届けるのは、小別当が運転する「銀河鉄道の夜」を思わせる蒸気機関車…
全編を通して、宮沢賢治へのオマージュで溢れた迷作…
第212話 『九鬼谷権左エ門』
週刊漫画サンデー 1983年 9月20日号掲載
マンサンコミックス 23巻 第7話
男風呂に入るべきか、女風呂に入るべきか…それが問題の権左エ門。芸者になるのが生涯の夢で……。
● 権左ェ門 – ゲイバー “ダイヤモンド” のオカマ。源氏名はミッキー。
● 琴美 – 浅草の女彫師。観音一家親分の女。
● トーチャン・カーチャン – ホモの殺し屋。
芸者になるのが夢のオカマ・権左エ門は、お役者晴司の背中のイレズミを彫った女彫師・琴美の実の弟。浅草の観音一家の恨みを買い、ホモの殺し屋・トーチャン・カーチャンに命を狙われる晴司。一方、権左エ門も姉の仇を討とうと…
“オカマ” の権左エ門が、約束を破った “ホモ” の殺し屋トーチャン・カーチャンに対して放った一言
「男らしくないわよ。男らしく!」
第213話 『恋愛ごっこ』
週刊漫画サンデー 1983年 9月27日号掲載
マンサンコミックス 23巻 第8話
恋人同士の久美子と鉄。またまた、別れるの別れないのの大ゲンカ。仲裁に入る月子と良太だが……
● ジロー – 久美子の浮気相手。川端屋の二郎。
● ゆうこ – テツの浮気相手。24歳の人妻。
お互いの浮気がばれて嫌煙な仲のテツと久美子。一方、良太と月子は相変わらず悪態をつきあいながらも… 慰安旅行中で家族が留守の実家・饅頭屋貴多本で、久美子の話を “酒を飲みながら” 聞く月子。そこにテツと良太も合流するが、月子の酒量が限界を超え…
月子 : 「りょうちゃん 私らちも恋人ろうしになるかあ 3秒らけ」
3秒間のキスの直後、良太に向かって思い切り嘔吐物をぶちまける月子…
月子 : 「くしゃいねえ りょうりゃん ゲエしたん?」
良太 : 「かさねがさね すまんこってす」
年頃の娘としては致命的な失態を犯すも、翼と違って、全く無自覚無反省の月子を、呆れながらも抱きかかえる良太… 二人の仲は “恋愛ごっこ” の域を超えて、まるで “夫婦漫才” ?
第214話 『爆弾男』
週刊漫画サンデー 1983年10月 4日号掲載
マンサンコミックス 23巻 第9話
名まえ…寛。良太のいとこ。職業…無職。もと採石場のハッパ師。近況…また女にふられた―
● 発破の寛 – 良太のイトコの発破師。
女にフラれ、歓楽街・堺街を吹き飛ばそうと企てた爆弾作りに失敗し、爆発で山火事を起こしてしまった寛(カン)。ヨネの世話で “失意の自殺未遂” としておとがめなしになった寛だったが… まんだら屋の一室に、直美を人質に取って立てこもるシャブ中の爆弾魔を圧倒する発破の寛! しかし、一本残ったダイナマイトが… (その後、まんだら屋は改築工事を行う羽目に…)
小林旭の「ダイナマイトが百五十屯」と、三上寛の「おど」(死ねばいい 死ねばいい 死ねばいい~♪) を口ずさむ発破の寛のモデルは、明らかに三上寛!!
連載5年目、アシスタントは奥様一人という状態で、毎週24ページのエピソードを仕上げるというハードワークが続いたせいか、この後二カ月間は、休載期間となる…
週刊漫画サンデー 1983年10月11日号 休載
週刊漫画サンデー 1983年10月18日号 休載
週刊漫画サンデー 1983年10月25日号 休載
週刊漫画サンデー 1983年11月 1日号 休載
週刊漫画サンデー 1983年11月 8日号 休載
『雪子(未発表旧作)』
週刊漫画サンデー 1983年11月15日号 休載
週刊漫画サンデー 1983年11月22日号 休載
週刊漫画サンデー 1983年11月29日号 休載
第215話 『家』
週刊漫画サンデー 1983年12月 6日号掲載
マンサンコミックス 24巻 第1話ひとつの村がダム建設によって川の底に沈むことになった。そこに立ち退きを拒んだ3人の老人が…
● 矢沢杉作 – 月子の母方の祖父。14代目矢沢人形職人、74歳。
● 君平 – 矢沢村在住の竹細工師。
● 又造 – 矢沢村在住の木地師。
ダム建設で水に沈むことになった、九鬼谷から雲取山を挟んだ集落・矢沢村。ダム建設に反対して最後まで居座っていた三世帯の老人達、月子の祖父 “矢沢製材” の人形作家・杉作、竹細工の君平、木地師の又造。4年以上に及ぶ反対運動に疲れた老人達は、あっさりと市の最終通告を受け入れて立ち退くことになったが、観念しきれず最後の抵抗に…
この後、杉作は娘の嫁ぎ先・夕月荘に、君平と又造は九鬼谷の民芸村へ、それぞれ移り住むすことになる。
第216話 『再会』
週刊漫画サンデー 1983年12月13日号掲載
マンサンコミックス 24巻 第2話ダイナマイトで吹っ飛んだまんだら屋の別館が建てなおされ、いよいよ落成式ということに……。
● 長谷川修治 – 百合奴の初恋の人。芸能プロ社長。
発破の寛に爆破された新館の落成式で盛り上がるまんだら屋。英一が急な仕事で九鬼谷へ戻れなくなり不機嫌な百合奴の前に現れたのは、借金を抱えた初恋の相手「一力茶屋」の修治。
直美は、今回はアフロヘアーで登場。
第217話 『裸男走る』
週刊漫画サンデー 1983年12月20日号掲載
マンサンコミックス 24巻 9個所いつもふられる役ばかりのネズミくん。こんどは意地をはりすぎて町なかを裸で走るハメに……。
九鬼谷へやってきたテツ、ネズミ、翼が遭遇したのは、男達が9つの外湯を裸で走る九鬼谷の温泉祭り。翼に行動力のなさを批判されたネズミは、九鬼谷の様に群れることなく、毎朝ひとりで街中を走っていると嘘をつく。
ネズミの意地に付き合う良太とテツも、朝の小倉の街を裸で走ることに…
第218話 『月より饅頭』
週刊漫画サンデー 1983年12月27日号掲載
マンサンコミックス 24巻 第4話月子がなんぼのもんじゃい。私のほうが美しい。私のほうが立派だ。月より饅頭。久美子、エラ~イ!!
月子にライバル心を持ち、イメチェン(?)を図った久美子に対して、良太は寒気が… 月子は頭痛が… 月子に替わり青年団の行事の責任者を務めようとするが、微妙に空回りする久美子は、偶然、月子を襲おうとする鬼ガワラ達の計画を耳にしてしまい…
トレードマークのポニーテールをほどき、珍しく清楚ないでたちの久美子が描かれている。
この年・1983年、新たに九鬼谷温泉艶笑騒動譚の舞台に加わったのは、
後に独立して社長となる大和武。豪快キャラの紫野田泉(泉さん)。月子の従妹の中学生秋川緑。河原の隣人夫婦凡野一男・さくらと平野万年・芳子 等、今後様々なエピソードに登場する主要キャラを含め、
金太郎のライバル桃太郎。“はみだしママ” 化していく翼ママ。お役者晴司の息子剣之助。まんだら屋の仲居雅代と大和武の同僚大助夫婦。おかまの芸者権左ェ門。良太の従兄発破の寛。月子の祖父矢沢杉作。幽鬼ヶ原のタヌキオヤジ(四畳半狸)とその秘書小別当 。パラレルワールのカッパのリョウタ、カッパのツキコ、カッパのツバサ、カッパのクミコ、百合ガッパ姐さんetc…
第219話~第269話 全51話 は、
『まんだら屋の良太』の10年 ( 其の六・1984年 ) にて…