永遠の桃源郷・九鬼谷温泉 – 『まんだら屋の良太』の10年 ( 其の三・1981年 )

1981年 掲載作品

第81話~第128話 全48話 (9月に2週、風邪の為休載)

単行本(マンサンコミックス)第9巻の3話目から第14巻の最初の4話、文庫本(筑摩コミック文庫)では第6巻の3話目から第8巻

残念ながら文庫本(筑摩コミック文庫)は、この年の第125話までを収録した第8巻で中断となる…

1979年発表の作品30話は、『まんだら屋の良太』の10年 ( 其の一・1979年 )

1980年発表の作品50話は、『まんだら屋の良太』の10年 ( 其の二・1980年 )

 この年、日本漫画家協会賞を受賞する。

 今回も、下の様なフォーマットで各話を紹介する。


週刊漫画サンデー 1981年 〇月 〇日号掲載

マンサンコミックス巻 第〇話  ( 筑摩コミック文庫巻 第〇話 )

初登場 (或いは主要) 登場人物 – 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

初登場 (或いは主要) 登場人物 – 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

〇〇〇〇〇〇 ーー(コメント)ーー 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇。


 

週刊漫画サンデー 1981年 1月6/13日号掲載

マンサンコミックス 9巻 第3話  筑摩コミック文庫 6巻 第4話

 連載2年目の年末年始。テツと久美子良太と月子、二組のカップルの年越しが描かれる。

 テツと久美子は未だ肉体関係には進展せず…


週刊漫画サンデー 1981年 1月20日号掲載

マンサンコミックス 9巻 第4話  筑摩コミック文庫 6巻 第5話

椿(ルミ子) – 小学5年生の少女。偽八卦見まんだら屋に宿泊。

偽八卦見 椿の祖父としてまんだら屋に宿泊。実は椿の父親。

椿の母 – 売春宿 “鶯” で客をとる。偽八卦見椿とはグルの詐欺師。

 年が明けて正月。テツと久美子はデート。月子は親戚の家に出かけ、良太は一人で寂しい正月を過ごす。 八卦見の祖父まんだら屋で正月を過ごす幼い少女・椿は、九鬼谷で母と再会するが… 親子三人の詐欺師一家に、良太満月館のオヤジも見事に手玉に取られる。

 珍しく純粋な部分を見せる良太。はなからお見通しの女将・ヨネ…。ドン臭いにいちゃん(良太)に貰ったオーバーに包まれ眠る椿(ルミ子) … 今回は、良太のちょっと切ないお勉強体験。


週刊漫画サンデー 1981年 1月27日号掲載

マンサンコミックス 9巻 第5話  筑摩コミック文庫 6巻 第6話

陽子月子の従妹。小倉中央大に通う女子大生。

細川 – 小倉中央大教授。陽子の不倫相手妻とは不仲…

細川の妻 – 小倉中央大学長の娘。

 まんだら屋に泊まる大学教授・細川その妻細川を追って夕月荘にやってきた月子の従妹・陽子。 九鬼谷の “策を弄さない” 風潮に救われ、爽やかに細川との仲を断ち切る陽子。 一方、自らの保身に囚われる細川円城寺に足をすくわれる事に…

 月子の従妹・陽子が初登場。


週刊漫画サンデー 1981年 2月 3日号掲載

マンサンコミックス 9巻 第6話  筑摩コミック文庫 6巻 第7話

鶴松 百合奴と同い年(30歳)の子持ち芸者

幸男 鶴松のヒモ。浮気がばれる…

 二人の子持ちという事実に負い目を感じる鶴松。生活の面倒を鶴松にみてもらいながら、義務付けられることを嫌う幸男。良太はかなり荒っぽい方法で二人の仲を取り持つが…

 どさくさに紛れて良太は、“しまつの悪い三十腰”百合奴の弱みを握る…

 鶴松幸男が初登場。


週刊漫画サンデー 1981年 2月10日号掲載

マンサンコミックス 9巻 第7話  筑摩コミック文庫 6巻 第8話

町子久美子の同級生。不良を気取っているが…

 放課後の小倉の街を徘徊する良太テツ久美子は、不良グループに絡まれる町子を助ける。金持ちの中年を手玉に取る町子だが… 実は男性経験のない処女!? 近所に住む被害妄想気味の浪人生に襲われた町子は…

 今回、久美子町子二人の処女の初体験が描かれる。

 久美子テツとの初体験を機に、今後加速度的に “すけべキャラ” としての暴走を始める…


週刊漫画サンデー 1981年 2月17日号掲載

マンサンコミックス 9巻 第8話  筑摩コミック文庫 6巻 第9話

修二天狗屋の舎弟。多聞天蔵を的にかけるが…

早乙女紋太多聞組若衆頭多聞天蔵のやり方に不満を持つ。

 ピンクサロン “チョメチョメ( ニコニコ観光 )” に九鬼谷支店を構えるのは、お役者晴司が頭を務める香具師 “天狗屋” と対立する、小倉の仲良会系 “多聞組”。頭は晴司のかつての義兄弟仲良会No.3の多聞天蔵。 晴司天蔵の意に添わず先走る双方の若い衆達… 互いにかつて交わした盃を見つめる晴司と天蔵

 晴司の義兄弟・多聞天蔵は、何者かに銃撃され降りしきる雪の中で息絶える…


週刊漫画サンデー 1981年 2月24日号掲載

マンサンコミックス 9巻 第9話  筑摩コミック文庫 6巻 第10話

仲田良之介仲良会会長。九州の首領。

多聞誠子 – 殺害された多聞天蔵の娘

 仲良会天狗屋の抗争で、厳戒状態の九鬼谷温泉仲良会No.2の鬼頭多聞組” 九鬼谷からの撤退を決めるが… 天蔵を殺害したのは若頭・早乙女の指示を受けた能面の三次だという事実を知った天蔵の娘・誠子。 そんな中… 頭をまるめ髭を落とし一介の老人としてまんだら屋に宿泊する九州の首領仲田良之介。

 仲田良之介とは、第39話『クズ鉄』(1980年 3月)で出会っていた良太だが、変貌した姿には気付かず、単なるエロじいさんとして接する…

 「九州の首領を6回もたたいてしもうた……」(良太)


週刊漫画サンデー 1981年 3月 3日号掲載

マンサンコミックス 9巻 第10話  筑摩コミック文庫 6巻 第11話

石原哲也 – 小倉城南高校人気投票ナンバーワンの男子学生。

 良太とは好対照の “万能選手” 石原に惹かれる月子。しかし石原には隠された(なさけない)裏面が… 「心配いらん アイツ人を見る目がある」良太月子の酔いがさめるのを待つ…

 ちなみに、月子は人気投票女子ベスト2、(事実上)男子ワーストワンは… もちろん良太

 本作中で月子の書いた詩 “大きなカラスがお日さまたべた…” は、後に1986年NHK銀河テレビ小説「まんだら屋の良太」挿入歌「九鬼谷の子守唄」に転用される。


週刊漫画サンデー 1981年 3月10日号掲載

マンサンコミックス10巻 第1話  筑摩コミック文庫 6巻 第12話

桜木六助満月館のダンナハルさん(桜木春助)の従兄。

 毎晩芸者をあげて遊びまくる満月館のオーナー桜木六助。多額のツケを作りやくざ者にも追われ、第40話『湯けむり情話』(1980年 3月)で、財産目当てでをフッて六助の妻となった順子にも、従業員達にも見放される…

 これまで度々登場していた満月館のダンナが、春助の従兄・桜木六助として再設定。


週刊漫画サンデー 1981年 3月17日号掲載

マンサンコミックス10巻 第2話  筑摩コミック文庫 6巻 第13話

マッスル平口プロレスラー大日本プロレスの星アイアン・マッスル

 交通事故に遭い突然雲隠れしたプロレスラー・マッスル平口が、まんだら屋に事故後の療養の為に滞在する事に。イモリ、ハチ、ネズミ… それぞれの死に出合う事で妙に哲学的に(??)ふっ切れるマッスル平口

 良太 :「やっぱりおかしいんとちゃうやろか」

 復帰後は悪役レスラーに転身…

 マッスル平口のモデルは、明らかに作者とは親しい漫画家平口広美


週刊漫画サンデー 1981年 3月24日号掲載

マンサンコミックス10巻 第3話  筑摩コミック文庫 6巻 第14話

● 流子 – 流れ者の立ちんぼ。パール座の社長にスカウトされ踊り子に。

● ストリップ劇場・パール座の社長の実の息子。

 不能のと、淫乱女の流子。お互い、希望も持たず自殺もせず…の似た者同士。 文字通り “回り舞台” で結ばれる二人…

 今回は、 “湯の町ヌード劇場” の同業者 “パール座” が舞台となるが、ここにも良太は当然のように出入りしている…


週刊漫画サンデー 1981年 3月31日号掲載

マンサンコミックス10巻 第4話  筑摩コミック文庫 6巻 第15話 

 初体験を境にテツとの関係を深める久美子。13歳から遅れたことのなかった毎月の生理が…来ない! テツは堕すことも考えるが…

 結局、久美子は妊娠しておらず、テツ久美子の腐れ縁は更に深まる事に…


週刊漫画サンデー 1981年 4月 7日号掲載

マンサンコミックス10巻 第5話  筑摩コミック文庫 6巻 第16話 

● 岩井香澄 – 小倉の高校に通うお杉ばあちゃんの孫娘。

お杉 – 元まんだら屋の従業員。牧場経営の長男夫婦と平尾台で暮らす。

● 新一 –  平尾台の暴走族の一員。香澄に思いを寄せる。

 孫娘の香澄を心配するお杉ばあちゃんを訪ねて、小倉の奥地のカルスト台地・平尾台を訪れた良太。石の群れに圧倒され、牛の匂いに耐え切れず… 香澄は石灰岩しかない平尾台を棄てる決意をする。

 後にまんだら屋に居つく香澄が初登場。


週刊漫画サンデー 1981年 4月14日号掲載

マンサンコミックス10巻 第6話  筑摩コミック文庫 7巻 第1話 

● 吉本かおる香澄の高校の美術部の先輩。

 家出をした香澄は、かおるの部屋に居候しながら職を探す。後を追う良太真一お杉ばあちゃんも合流する。しかし、かおるには隠された性癖が…

 「山も町も同じやった…」自分の甘さに気づいた香澄は、お杉ばあちゃん九鬼谷温泉へ向かう…


週刊漫画サンデー 1981年 4月21日号掲載

マンサンコミックス10巻 第7話  筑摩コミック文庫 7巻 第2話

● アキラ(為五郎)小林旭を気取った渡り鳥。

ルリコバー “さすらい” のママ。コウジと同棲中。

 女にフラれる度に九鬼谷を訪れるアキラルリコを頼りに今回で9回目… 

 ルリコ(浅丘ルリ子?)、トニー(赤木 圭一郎?)、コウジ(石坂浩二?)、金子観光社長(金子信雄?)… 

 今回は、九鬼谷温泉版・昭和の日活・東映アクション映画の世界が(地味に…)繰り広げられる。


週刊漫画サンデー 1981年 4月28日号掲載

マンサンコミックス10巻 第8話  筑摩コミック文庫 7巻 第3話 

野坂昭子 – ポルノショップ “人類学会” のママ。難波のヒロの妻。

難波のヒロ – 大阪のエロ事師。 “人類学会” のオーナー。

 エロ事師・難波のヒロとその女・野坂昭子が、九鬼谷温泉にポルノショップ “人類学館” を、“下半身に関するありとあらゆるモノをとりそろえて” 堂々のオープン! コケシ堂の春助は対抗してエロ事師に復帰!? 

 共に切ない結末を迎える春助昭子は、満開の桜の下で…

 九鬼谷署の葉っぱ目署長が初登場。


週刊漫画サンデー 1981年 5月 5日号掲載

マンサンコミックス10巻 第9話  筑摩コミック文庫 7巻 第4話

秀子 – 日の出食品の社長夫人。

中原 – 日の出食品の秘書。関係をネタに秀子をゆする

 月に一度まんだら屋で若いツバメと浮気を繰り返す社長夫人・秀子。秘書の中原を通して社長との離婚を言い渡されることになる。 マーガレット畑で、自殺を図った秀子を救ったヒカルだが… 

 本気になってしまった “グロテスクな少年”・ヒカルの実らぬ恋の物語。


週刊漫画サンデー 1981年 5月12日号掲載

マンサンコミックス11巻 第1話  筑摩コミック文庫 7巻 第5話 

 スランプに悩む英一。折も折、「湯の街芸者」の出演者三人が賭博容疑で逮捕され、番組の継続にも影響が??

 九鬼谷温泉での満たされた環境に甘え、商業作家を諦め小説家を目指す万年文学青年・英一と、リアリズムを突き進む太っ腹芸者・百合奴。 この夫婦の微妙なバランスは、本シリーズ終了時まで継続…


週刊漫画サンデー 1981年 5月26日号掲載

マンサンコミックス11巻 第2話  筑摩コミック文庫 7巻 第6話 

 珍しく女性を拒絶する良太“女のにおい女のしぐさがいちいち鼻につき” 悪夢まで見るように… 月子香澄良太の仲に気をもむが…

 “女とは何??”  良太なりに結論は出すが、ほぼ進歩はしていない…

 平尾台を出た香澄は、まんだら屋に従業員として就職。


週刊漫画サンデー 1981年 6月 2日号掲載

マンサンコミックス11巻 第3話  筑摩コミック文庫 7巻 第7話  連載第100話の記念作は、ことし100歳のおじいさんが主人公。長寿にあやかろうと騒ぎがおきて……

百歳(ひゃくとし)じいさん – 今年で100歳になる。なかなかのスケベジジイ

 金倉家の家系の本家に当たる百歳(ひゃくとし)家のじいさん。甥の村長・金倉まんだら屋で100歳の祝いを催すが…

 連載100話目となる今回は、齢100に至ってもスケベ心を失わないパワフルな老人が描かれる。


週刊漫画サンデー 1981年 6月 9日号掲載

マンサンコミックス11巻 第4話  筑摩コミック文庫 7巻 第8話 

弘子 – 植木屋・丸吉造園の娘

道也 猪鹿蝶五郎の舎弟。

丸吉弘子の父。道也に足を洗わせようとする。

 東京のヤクザの組長・猪鹿蝶五郎に囲われていた弘子が、舎弟の道也と共に九鬼谷の実家に戻ってきた。道也を始末する為に、猪鹿の舎弟達も天狗屋に客人としてやってくる…

 天狗屋一同はイキな立ち回りで、弘子と道也“通りゃんせの細道” を開く。


週刊漫画サンデー 1981年 6月16日号掲載

マンサンコミックス11巻 第5話  筑摩コミック文庫 7巻 第9話 

星影一平(偽物)偽大物作詞家。本物以上に “それらしい”

星影一平(本物)大物作詞家。代表作は “星影エレジー”

 九鬼谷のPRソングを公募する旅館組合。そんな折、戦前・戦中・戦後の大作詞家・星影一平(の偽物)まんだら屋に宿泊する。女学生時代に戻った女将・ヨネ偽・星影一平PRソングの審査委員長を依頼するが… 詐欺師の偽作詞家が一位入選作に選んだのは… なんと!良太の作品

 良太作詞の『哀愁九鬼谷』

 今後、様々なエピソード中で、良太達が口ずさむ、昭和の節回しを持った “歌詞” が、頻繁に織り込まれていくことになる。


週刊漫画サンデー 1981年 6月23日号掲載

マンサンコミックス11巻 第6話  筑摩コミック文庫 7巻 第10話 

三井登志子 – 小倉城南高校2年生。

 登志子への下心から映画研究会を立ち上げたネズミだが、良太曰く“スケ口(受け口)の土手くさ” 登志子には相手にもされない… 今回も “じとじと梅雨” の様なネズミの失恋物語。

 冬のままの気分のネズミ。その冬服を脱ぎ捨てさせたのは… 以外にも!! この後、ネズミの恋心はへと向けられるが…


週刊漫画サンデー 1981年 6月30日号掲載

マンサンコミックス11巻 第7話  筑摩コミック文庫 7巻 第11話 

● 美津島(松下康司)夕月荘の従業員。膵臓ガンを患う。

 狂ってしまった母を殺し、偽名を使って夕月荘へ流れ着いた美津島。事実を知ってしまった月子は、美津島に故郷・対馬の海を見せようと逃走を助けるが…

 銃弾に倒れた美津島を包み込む “海” の如く、月子は母性の涙を見せる。


週刊漫画サンデー 1981年 7月 7日号掲載

マンサンコミックス11巻 第8話  筑摩コミック文庫 7巻 第12話  直美にホレてるゲン。相手にされないので頭にきて、水商売ふうの若い女にちょっと雨やどり……

● 由紀 – 妾として小料理屋を営む女。

 枕芸者を続ける直美。一方ゲンは、成り行きで由紀“雨やどり” することに… 由紀に深入りするゲンを心配する直美… 

 この出来事を機に直美は枕芸者をやめゲンと直美の関係は一歩前進?


週刊漫画サンデー 1981年 7月14日号掲載

マンサンコミックス11巻 第9話  筑摩コミック文庫 7巻 第13話  似た者どうしの鉄男と久美子、相変わらずのにぎやかさ。性戯の人・良太があいだにのりだして……

 体だけを求めて来るテツに嫌気がさす久美子。一方テツ “全人間性と全体力をかけて” 久美子と色道に走る為に九鬼谷におしかける。 二人に刺激された月子はその夜、酒の勢いで良太に唇を許す…

 良太と月子の二度目のキス!(今回は初めてのディープキスを二回!!)

 酔いがさめて帰宅した月子は、夜通し歯みがきとウガイを続ける…


週刊漫画サンデー 1981年 7月21日号掲載

マンサンコミックス12巻 第1話  筑摩コミック文庫 7巻 第14話  雨がふりつづくある日。月子がひとり湯につかる。ぬくもるほどに気持ちが大きくひろがって……

 一人で湯につかる月子。いつしか、カッパ・金魚じょうろ・イルカ… 誰かが忘れていったオモチャ達と七夕の夢の世界で戯れる。

 下品、ブ男、あのデコ助、なんだかんだ言いながらも月子は… 良ちゃん、良ちゃん、良ちゃん… (ついでにカッパのまん太まで良ちゃん??)

 今回は、雨の降る七夕の夜の月子のモノローグ

 今回もラストにこんな一節が…


週刊漫画サンデー 1981年 7月28日号掲載

マンサンコミックス12巻 第2話  筑摩コミック文庫 7巻 第15話  祇園祭りでにぎわう小倉の夜。だれの恨みをかったのか、お役者晴司がとつぜん刺される大事件!!

絵美子 晴司の元妻。トルコ10軒を経営する女傑。

● (オチャ??) 絵美子のボディーガードのカンフー使い。

 お役者晴司が元妻・絵美子と出会ったのも別れたのも小倉の祇園祭りの夜。そんな因縁の夜に何者かに刺された晴司を訪ねて、九鬼谷へやってきた絵美子。祇園祭りで手薄な天狗屋に、傷を負った晴司を狙って仲良会の殴り込みが… 

 お役者晴司の泣き所は、自分の血と別れた妻・絵美子?!

 晴司の元妻、女傑の絵美子が初登場。


週刊漫画サンデー 1981年 8月 4日号掲載

マンサンコミックス12巻 第3話  筑摩コミック文庫 7巻 第16話  入道雲がわきだすと、いよいよ待望の夏休み。良太と月子が楽しむ、プールサイドのアツ~い夏!!

藤山先生 – 小学校教諭。女ぎらいで水ぎらい。

● 木原先生 – この春転任してきた新任女教諭。

 夏休みの松風荘のプール。臨海学校の引率を任されながら、二人そろってカナヅチの藤山先生木原先生は、良太に水泳を習う事に。

 何とか泳げるようになった二人だが… 練習(???)のし過ぎで腰が抜け、結局良太が引率の代役に…


週刊漫画サンデー 1981年 8月11日号掲載

マンサンコミックス12巻 第4話  筑摩コミック文庫 8巻 第1話  ゲンのおじさんが経営している山口県の海の民宿。そこへ良太様ご一行が宿泊して、ひと騒ぎ……

鳴海寛治ゲンの従弟。青年団長。

白浜みずえ寛治の恋人。コンビナート推進派のリーダー白浜大蔵の娘

 ゲンの叔父が経営する、山口県鳴海村の海の家 “民宿なるみ” にやってきた良太、月子、ゲン、直美、百合奴。 ゲンの従弟・寛治はコンビナート建設反対派の中心人物の息子。寛治の恋人・みずえは推進派のリーダーの娘。

 海版「ロミオとジュリエット」という状況を尻目に、夜の廃船で逢引に走るカップルは… ゲンと直美良太と月子、そして…百合奴と寛治!?

 ゲンの従弟・鳴海寛治が初登場。


週刊漫画サンデー 1981年 8月 8日号掲載

マンサンコミックス12巻 第5話  筑摩コミック文庫 8巻 第2話

 コンビナート建設の決議が出るまで、民宿を切り盛りすることになった良太達。推進派はヤクザを使って反対派の切り崩しにかかるが… みずえも反対派に加わり推進派の不正を証言する。

 海版「ロミオとジュリエット」の恋物語の行く末を見届けることなく、良太一行九鬼谷への帰路につく…

 百合奴 :「心配いりません女は家を捨てられます」

 良太 :「お姐さんはアレのためなら親でも殺すちゅうウワサやが」


週刊漫画サンデー 1981年 8月25日号掲載

マンサンコミックス12巻 第6話  筑摩コミック文庫 8巻 第3話  高校生にとって、夏は誘惑の多い季節。売春をしながら家出資金をかせぐ、サヨコの暗い青春……

サヨコ – 貧しい環境から抜け出す為に売春を繰り返す女子高校生。

サヨコの父 – 元板前。酒と競輪に溺れる。

 良太や月子達が中産階級以上の環境の中で描かれ、弱者や貧しい者達にも、どこかに救いを持たせてきた九鬼谷温泉という桃源郷… そんな中で、川祭りの賑わいの裏で父親を斬りつけてしまう、今回の主役であるサヨコには… 

 あまりにも救いがない…

 あえて、無頓着に花火に浮かれる “金持ちの家に生まれた” 良太達を重ね合わせる残酷さは意図的なものだろうか…


週刊漫画サンデー 1981年 9月 1日号掲載

マンサンコミックス12巻 第7話  筑摩コミック文庫 8巻 第4話  エルビス・プレスリーにかぶれた男が、失恋(ハートブレイク)の痛手をいやそうと、まんだら屋に宿泊するが……

エルちゃん – 妻に棄てられたキャバレー回りのコメディアン。

 ハートブレイクホテル(失恋旅館)まんだら屋を選んだエルちゃん。九鬼谷通信の穴埋め記事 “エルビス・プレスリー小特集” 九鬼谷のプレスリーとして登場するが… 金なし職なし愛もなしのエルちゃんは…

 割烹「湯の川」の女将(湯川れい子?)、 片岡物産の社長(片岡義男?) … 70年代の音楽評論家をモデルにしたキャラも登場する、エルビス・オン・ステージ at 九鬼谷温泉!?


週刊漫画サンデー 1981年 9月 8日号掲載

マンサンコミックス12巻 第8話  筑摩コミック文庫 8巻 第5話 

ムッちゃん(ムツ子) – 無職の夫に従属するまんだら屋の仲居。

ムツ子のダンナ独自の美意識にこだわる奇人。

 “インテリでエゴイスト、社会のサイクルにあわせられない”  無職のダンナと、“あるときは神さま、あるときは変態” の亭主関白なダンナに従属するムツ子。 現実に叩きのめされまともに戻ったダンナに、もの足りなさを感じるムツ子

  しかし… なんだかんだで、うまくやっていく二人 (特に進歩することもなく) …


週刊漫画サンデー 1981年 9月15日号掲載

マンサンコミックス12巻 第9話  筑摩コミック文庫 8巻 第6話  夏休みの最後の一夜。休みボケを反省しているうちに、良太がふと自分に問うてみる。ボクってなに?

 夏休み最後の日に(無駄に)苦悩する良太。良太が白日夢の中で出会うのは、過去に布団部屋で関係を持ったいつ子の幽霊。過去の悪行を問い詰める、ダルマ、警官の立て看板、3連ちゃん招き猫。性欲に溺れる事で問題をごまかしてきた良太を嘲笑する、生肉屋の女、洗濯物の下着良太に背を向ける友人達。今の良太の醜さを罵る10年前の自分。苦悩の果てに良太「人の道は自己満足にはじまり自己満足につきる」と説く “センズリ教” に入信?! 

 真・美・善の番兵を名乗る ワシ” から反省を求められても、「愚かに恥知らずに前向いてしぶとく生きちゃる」と自らに答えを出す良太

 今回は、良太の一時の迷いが生み出した夢幻行。しかし良太は… 今後も無反省のままで特に進歩は無い…?

 このエピソードと、第11話『大学さん』(1979年 8月)を併せた二作目のOVAまんだら屋の良太 九鬼谷夏物語』が制作され、1990年に発売が予定されていたが、諸事情から未発表となっている。(web上で公開されたこともあったが、現在では見かけない…)



週刊漫画サンデー 1981年10月 6日号掲載

マンサンコミックス13巻 第1話  筑摩コミック文庫 8巻 第7話 

馬七ひふみの元夫。ジュンチイの父。

ひふみ “ひさや“ の芸者。二人の子持ち。

松の寿司の大将。ひふみとの再婚を考える。

 馬喰(ばくろう)の家系の末裔で厄介者の馬七が、家をつぶし妻子を捨てた九鬼谷に舞い戻る。 ジュンチイを預かる “ひさや“ の隣の火事で、いち早く現場に駆け付けた松。 見晴らし山荘の遊園地で消防車に乗ってはしゃぐ我が子を目の前にして、立ち尽くす馬七。

 二人の子どもの父になる事に、共に自信を持てない馬七…


週刊漫画サンデー 1981年10月13日号掲載

マンサンコミックス13巻 第2話  筑摩コミック文庫 8巻 第8話 

谷川 – 月子の文芸部の先輩。

 月子が憧れていた文芸部の先輩・谷川は、高校卒業後職を転々とし、今は叔父の観光会社の添乗員… ありきたりの正論を唱えるようになってしまった。 “月姫” は、日記に「平凡な添乗員がきた」とだけ書き記す…

 レポートをまとめるために九鬼谷にやってきたは、月子と共に宮沢賢治の宇宙を遊泳する。

 “月夜のでんしんばしら”  “どんぐりと山猫”  “雨ニモマケズ” … 宮沢賢治の詩が全編にちりばめられた一編。

 ちなみに、良太版 “雨ニモマケズ” は…


週刊漫画サンデー 1981年10月20日号掲載

マンサンコミックス13巻 第3話  筑摩コミック文庫 8巻 第9話 

東四郎 – 東石材店社長。九鬼谷村相撲の連続優勝者。

 今年の村相撲を休場することになった四郎は、松之助に自らが肺ガンである事を打ち明ける。魚政の進に軽く寄り倒されてしまった事で奮起し、病気との取り組みを誓う。

 今回も、久美子はお下劣さを発揮! “スケベ” と併せて “下品” も担当することに…?


週刊漫画サンデー 1981年10月27日号掲載

マンサンコミックス13巻 第4話  筑摩コミック文庫 8巻 第10話 

満男 – 元まんだら屋の板前。

ひろこ満男の彼女。実は金目当て。

 高校生の良太達にまで借金を無心する九鬼谷のお荷物・満男ケン達からの借金も返さぬまま、両親の残したミカン山を担保にランジェリーパブを開業するが、支度金をひろこに持ち逃げされ… 借金の清算も終わらぬうちに、懲りずに新しい儲け話を思いつく満男

 英一 :「あつかましいのかニブいのか、それともほんとうにおおらかにできているのか」


週刊漫画サンデー 1981年11月 3日号掲載

マンサンコミックス13巻 第5話  筑摩コミック文庫 8巻 第11話

島大二郎 – 元九鬼谷のクリーニング屋店員。シャブ中のはみ出し者。

由香と暮らす阿久根組組長の女。

 雨の小倉の街で、チンピラに絡まれた家出中の良太を助けたのは、鉱石の運搬船で暮らすアウトロー・と、その女由佳。破門になった阿久根組組長の弱みを握り、金を巻き上げる。すてばちな二人の漂泊の旅の終わりは…

 良太の漂泊の旅(家出)は、テツの家に御一泊で無事に終了…


週刊漫画サンデー 1981年11月10日号掲載

マンサンコミックス13巻 第6話  筑摩コミック文庫 8巻 第12話  九鬼谷の青年団が主催する“九鬼谷小町コンテスト”。ことしは良太が選考委員になって大騒ぎ……

紅野愛 “紅の花観光” 社長の妾の娘(?)

紅野社長 – “紅の花観光” 社長。妻に先立たれと同居を始める。

 “九鬼谷小町コンテスト” の選考委員に選ばれた良太、ヒカル、ヒロシ「いなか娘とくらべられるなんて屈辱ね」と言う不愉快な女・愛「九鬼谷の作法を教えちゃるけ」と、夜這いをかけた三人が目撃したのは…

 一位に選ばれたとある事情” により受賞拒否。 ちなみに、二位は二票差で月子三位は(大差で…)百合奴


週刊漫画サンデー 1981年11月17日号掲載

マンサンコミックス13巻 第7話  筑摩コミック文庫 8巻 第13話  謹厳実直の中年サラリーマンが、女遊びをしようと九鬼谷にやってきた。良太に案内されて大冒険!!

先輩 – 平均的なサラリーマン。今年40歳。

 九鬼谷通信社の元編集長・原口訪ねて九鬼谷を訪れた先輩まんだら屋に宿を取り、ささやかな冒険を試みる。“穴ぐら探検隊” の案内役は、もちろん(未成年の!)良太…

 先輩は、ぼったくりバーで大冒険(?)。酔いがさめて反省の日々をおくるはずが…


週刊漫画サンデー 1981年11月24日号掲載

マンサンコミックス13巻 第8話  筑摩コミック文庫 8巻 第14話  ジャジャジャーン!! か弱い女性を助けようと、湯気のなかからとつぜん現われた湯けむりの帝王!!

湯けむりの帝王 – 寒くなると出没する九鬼谷温泉の性戯の味方(?)。

サブ – 3曲1000円の “流し” の中年男。

 “あるときは九鬼谷の守護神、あるときは地獄の案内人、またあるときは女の警察”  

 湯けむり小路 の水商売女性の味方(?)湯けむりの帝王。その実態は…二割をフトコロに入れるツケの回収人。早く金をためて引退しようとするが…


週刊漫画サンデー 1981年12月 1日号掲載

マンサンコミックス13巻 第9話  筑摩コミック文庫 8巻 第15話  まんだら屋のおかみさんが、急病で倒れた。あとをまかされた千代さんには、ダメ息子がいて……

松江 まんだら屋の仲居頭。

信夫松江の一人息子。ロリコンの予備校生。

 高熱を出して寝込んだ女将・ヨネに替わって、まんだら屋の切り盛りを任された一作松江松江息子・信夫幼女嗜好癖を、体を張って治そうとする…

 事情を呑み込んだヨネ一作は、息子の独立母の子離れを後押しする。

 まんだら屋の仲居の一人として描かれていた松江のキャラが確立。


週刊漫画サンデー 1981年12月 8日号掲載

マンサンコミックス14巻 第1話  筑摩コミック文庫 8巻 第16話  まんだら屋につとめる恋人どうし、ゆかりと正剛。正剛のむかしの仲間が、あくどい誘惑をして……。

銀次郎 – 微笑みの銀次郎。サラ金・ほほえみ金融社長。

 はっきりしない正剛との仲に気をもむゆかり銀次郎の誘いに、正剛も一度はまんだら屋しるしばんてんを手放そうとするが…

 正剛ゆかりへの思いは… 少しだけ前進?


週刊漫画サンデー 1981年12月15日号掲載

マンサンコミックス14巻 第2話  むかし百合奴姐さんとナンバーワンをあらそった芸者が、九鬼谷にもどってきた。お座敷芸の競演!!

八千代 – 元百合奴のライバル芸者。今は流れのお座敷ショーのメンバー。

● 倉田 – 九鬼谷を出て神戸で貿易商を営む、八千代の元恋人。

 神戸で貿易商として成功した倉田と、落ちぶれたかつての恋人八千代が、偶然九鬼谷温泉で再会する。実は倉田も会社と資材を整理して九鬼谷へ逃げ帰っていた… 振り出しに戻った二人は…

 倉田 :「九鬼谷を動かんかった百合ちゃんだけが幸せそうやね。ちょっと太ったけど…」


週刊漫画サンデー 1981年12月22日号掲載

マンサンコミックス14巻 第3話  良太の同級生、ジュン。悪さばかりしている鼻つまみ者だが、住み込みの女店員にマジメにほれて…

森永ジュン良太テツの同級生。

ジュンの父 – 小倉・楽珍地で永楽ラーメンを営む。

あかね永楽ラーメンの女店員。

 楽チンチン(楽珍地)の黒い天使と言われる嫌われ者のジュンのラーメン店の店員あかねにホレるが… 父ともども悪女・あかねに手玉に取られて…


週刊漫画サンデー 1981年12月29日号掲載

マンサンコミックス14巻 第4話  クリスマスイブの哀しい物語「マッチ売りの少女」。九鬼谷温泉にも、ひとりの哀れな少女がいた……

– 都貴金属店社長の後妻の連れ子

聖の義理の父 – 都貴金属店社長。

聖の母 – 都貴金属店社長の後妻

 翼、テツ、ネズミは、月子に呼ばれクリスマスイブの九鬼谷温泉へ。

 同じ時期、娘のを連れた都貴金属店社長夫妻夕月荘にやって来る。母の愛人を都貴金属店の九鬼谷支店に、娘の聖東京の学校へ、それぞれ追い払おうとする義理の父。実の娘とも距離が出来てしまった後妻の母その娘・聖は、施設にいる祖母と暮らすために “バカなおとな” から金を搾り取るオ〇コ売りの少女。

 は夜空を落ちる流れ星に、唯一の心の支えの “死” を予感する…

 今回初登場のは、第112話『サヨコ』に登場したサヨコとは違い、中産階級以上の環境に置かれているが、祖母の死を機に ”花尾の切れた下駄” の様に、転落の道を歩むことになる…


 この年・1981年は、前年までにほぼ出そろっていた登場人物達を中心に各エピソードが描かれている。

 新たに九鬼谷温泉艶笑騒動譚の舞台に加わったのは、まんだら屋の従業員に加わった香澄。ゲンの従兄鳴海寛治晴司の元妻絵美子九鬼谷署のハッパ目署月子の従妹陽子等々… 今後のストーリーにおいては脇役を務めるキャラ達。

 第129話~第176話 全48話 (10月に2週、産休の為休載)は、

『まんだら屋の良太』の10年 ( 其の四・1982年 ) にて…


 

Follow me!

コメントを残す